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コーヒー|焙煎
焙煎で起きること
コーヒーの焙煎では、生豆が熱で水分を失い、糖とアミノ酸の反応で色と香りが生まれ、酸が分解されていきます。途中で豆がはじける音をハゼと呼び、1回目(1ハゼ)は約196℃、2回目(2ハゼ)は約224℃で起こるとされます。
要点
- 焙煎は乾燥 → 色づき(メイラード反応・カラメル化)→ 1ハゼ → 2ハゼと進む。
- 1ハゼは約196℃、2ハゼは約224℃。煎り止める時点の目安になる。
- 豆は主に水分を失い、重さが15〜18%減り、体積はおよそ2倍にふくらむ。
- 生豆に多いクロロゲン酸は焙煎が深いほど分解され、酸味は弱まる。
- カフェインは焙煎の温度域ではほとんど分解されず、焙煎度による差は小さい。
| 段階 | 豆の温度の目安 | 起きること |
|---|---|---|
| 乾燥 | 〜約165℃ | 水分が抜け、緑から黄色へ |
| 色づき | 約165℃〜 | メイラード反応とカラメル化で茶色に。香りが生まれる |
| 1ハゼ | 約196℃ | 内部の水蒸気と炭酸ガスの圧力で豆がはじける。ここから先が浅煎り〜中煎り |
| 2ハゼ | 約224℃ | 豆の組織がさらに壊れ、細かくはじける。表面に油がにじむ。ここから先が深煎り |
1生豆の状態
コーヒーの生豆は、コーヒーノキの果実の種子です。緑がかった色で、水分を10%前後含み、焙煎による香ばしい香りはまだありません。生豆には、ショ糖、アミノ酸、クロロゲン酸などの酸、カフェインが含まれ、焙煎でこれらが変化して味と香りになります。
2焙煎の段階
乾燥
熱を加えると、まず豆の水分が蒸発します。色は緑から黄色に変わり、草や穀物のような香りがします。
色づき:メイラード反応とカラメル化
メイラード反応は、糖とアミノ酸が熱で反応して褐色の物質(メラノイジン)と香りの成分をつくる反応で、パンの耳や焼いた肉の色と香りと同じ仕組みです。カラメル化は、糖そのものが熱で分解して褐色になり、甘く香ばしい香りを生む反応です。焙煎の香りの多くは、この2つから生まれます。
1ハゼと2ハゼ
焙煎中に豆がはじけて鳴る音を、日本ではハゼと呼びます。豆の中で水分が水蒸気になり、炭酸ガスも生まれて内部の圧力が高まり、約196℃で豆がはじけます。これが1ハゼです。さらに加熱を続けると、約224℃で豆の組織が壊れて細かくはじける2ハゼが起こり、表面に油がにじみ出てきます。焙煎する人は、ハゼの音と色を目安に煎り止める時点を決めます。

3重さと体積の変化
焙煎中、豆は主に水分を失い、重さが15〜18%ほど減ります。一方で、内部の水蒸気の圧力で、体積はおよそ2倍にふくらみます。深く煎るほど豆は軽く、もろくなります。
4酸と苦味
生豆にはクロロゲン酸が多く含まれます。焙煎が深くなるほどクロロゲン酸の分解が進み、全体として酸味は弱まっていきます。分解でできる成分の一部は苦味のもとになります。
焙煎が進むにつれて、酸は減り、苦味と香ばしさが増えます。酸味と果実のような風味は浅めの焙煎で出やすく、紅茶のような果実感を求めるならミディアムロースト前後が向きます。浅煎りの明るい酸は焙煎の設計で、古くなった豆の不快な酸っぱさとは別のものです。
5カフェインは変わるか
カフェインは焙煎の温度域ではほとんど分解されず、焙煎度で大きくは変わりません。豆1粒あたりのカフェインはほぼ同じです。
ただし、深煎りの豆は軽く、体積が大きくなっています。そのため重さで量ると、同じグラム数に入る粒の数が増え、深煎りのほうがやや多くなることがあります。スプーンで量ると、浅煎りのほうがやや多くなります。実際の一杯のカフェイン量は、淹れ方の影響のほうが大きいとされます。
6焙煎のあと
焙煎した豆は、内部にたまった炭酸ガスをしばらく放出し続けます。煎りたての豆にお湯を注ぐと粉がふくらむのは、このガスによるものです。ガスが抜け、空気に触れて酸化が進むと、香りが弱まり、不快な酸っぱさが出てきます。豆は密閉して光と熱を避けて保存し、早めに使い切るのが基本です。
家の一杯の味は、焙煎度・挽き目・湯温の3つでほぼ決まります。まず焙煎度を決めるのが順序です。
7よくある質問
ハゼとは?
焙煎で豆の重さはどれだけ減る?
深煎りのほうがカフェインが多い?
メイラード反応とは?
なぜ古い豆は酸っぱくなる?
8参考文献
次に読む
記載の数値・基準は参考文献の公表内容に基づきます。制度は改正されることがあるため、最新の内容は各機関の公表資料で確認してください。